7月にLGBTQの当事者、「ゲイ」であることを明らかにした音楽グループ「AAA(トリプルエー)」のメンバー・與真司郎(あたえ・しんじろう)さん(34)がカミングアウト後、初となるテレビインタビューに応じた。
セクシュアリティ公表に込めた思いや幼少期からの葛藤、芸能人のカミングアウトの難しさなど、今、感じていることをTBS「news23」の小川彩佳キャスターに語った。
超異例 J‐POPスターのカミングアウト
與さんは2005年にAAAのメンバーとしてデビュー。
AAAは「恋音と雨空」などのヒット曲を持ち、紅白歌合戦に7回出場したほか、全国6大ドームツアーを行うなど、J-POPを代表するグループとして人気を集める。
これほどの人気グループのメンバーが、LGBTQであることを公表するのは芸能界のみならず、日本社会では極めて異例だ。
「ドームで何万人もの前でパフォーマンスしたが、あんなに緊張したことはなかった」
人生で最も勇気を振り絞って臨んだカミングアウトを與さんはそう振り返る。
與真司郎さん
「さまざまな葛藤を乗り越え、今、やっと皆さんにこのことを打ち明ける決意ができました。それは、僕がゲイであるということです」
7月26日、東京・渋谷で開いたイベントで約2000人のファンを前に、與さんは一言一言を噛みしめる様に語りかけた。
会場からあたたかな拍手や歓声が送られると思わず涙がこぼれ落ちる。
「思った反応と違いすぎて」
覚悟していた非難や悲鳴とは違う、ファンのあたたかな反応に、緊張で強張っていた表情がほどけていった。