■ 蓄熱性・保温性に優れ ジューシーに焼く、炊く、煮込む、蒸す、燻す

実際に屋外で調理してみると、開発者の様々なこだわりが伝わってきます。

吉田さん:
「一般的な焚き火台のサイズで、2個載せたりとか、最大4つ載るところが特徴です」


土鍋スキレットはご飯を炊くだけでなく、焼いたり、煮たり、蒸したりといろんな料理に使えます。

藍染窯 中村 朋美さん「鋳物や鉄板だと、すぐ焦げついてしまいますので、目が離せなかったりとか、きれいに料理が仕上がらないというところがあるんですけど…」

陶板グリルは、焼き料理専用です。
蓄熱性・保温性がよくジューシーな仕上がりになるといいます。

吉田さん「うまっ」

中村さん:
「美味しい。柔らかいですね、柔らかく焼けてます。火加減とかですね、それほど調節してないのに、美味しく柔らかく仕上がりました」

陶板は裏面も使えますが、形はずいぶん違います。
大きな溝が何本も刻まれている理由とは…

中村さん「こちらでお肉を焼くと(溝に沿って)脂が落ちるっていうところと、アスパラガスとかが転がらずに焼けます」

■ 食洗器もOK 手入れが簡単で日常使いにも

最近キャンパーの間で人気なのが鉄製のスキレットですが、洗剤を使えないといった制約もあり、手入れに手間がかかります。

一方で陶器製のハイムは、茶碗などと同様、食器洗い乾燥機にかけることも可能です。

吉田さん:
「しっかり洗剤を使ってゴシゴシ洗えます。表面がツルツルしていて汚れがとれやすいです」

■ 好評で第2弾を開発中

ことし4月からネット販売を始めたところ全国から注文が相次ぎました。
すでに第2弾商品の制作に入っていますが、具体的な内容は非公開で進められています。


長崎県窯業技術センター 石原 靖世さん:
「まず今はこういう可能性があるんじゃない?っていうのをいっぱいアイディア出ししているところです」

依田さん:
「実際、焼き物として焼いてみて、それをこのメンバーや、いろんな人たちで使ってみて、意見を出しながらまた作り直してって…その繰り返しなので。あと数ヶ月かかりますね」


焼き物の里・波佐見町でキャンプ好きの職人と、研究者らが開発した陶器製のアウトドア調理器具。
新たな分野への挑戦が、波佐見焼にまた一つ魅力を加えました。

【スタジオ】
「ハイム」は『購入日から1年間の割れ保証つき』で、1製品あたり1回限り、割れたときに交換が可能です。
ちなみに、仲間内で何十回も使ったそうですが、一度も割れたことはないとのことです。