8月、福島市の遺跡で、1000年以上前の木の板「木簡」が見つかりました。この木簡には「鎮兵」という文字が記されています。この2文字が歴史的に大きな意味を持つということで、いま注目を集めています。

福島市の遺跡から見つかった短冊状の木の板。「木簡」と呼ばれる文書で、奈良時代から平安時代初期のものとみられています。

木簡は、国道13号バイパス(西道路)の工事で発掘調査が行われている、福島市の「西久保遺跡」で見つかりました。この遺跡では奈良時代から平安時代ごろの建物の跡などが確認されています。

西久保遺跡

木簡はおよそ1200年前のものとみられ、X線検査の結果、陸奥国や出羽国を敵対勢力から守るため派遣された兵士を指す「鎮兵」の文字が記されていることがわかりました。

木簡に「鎮兵」の文字が確認できたのは、全国初。23日には現地説明会が開かれ、地元の人や歴史ファンが詰めかけました。しかし、この木簡には多くの謎が残されていて、今後も調査が続けられます。