「武器から武器」じゃなく「ナイフからカメラ」へ

小川彩佳キャスター:
銃撃の瞬間は、本当にショッキングな映像ですね。

須賀川拓記者:
だいぶ前に起きた事案です。私も現場に行っただけで、当時の状況がイメージできてしまうのは、ショッキングな状態でした。それが現実なんだなということです。今回の取材のキーワードを「ナイフからカメラへ」としました。

実はこうしたイスラエル兵による凄惨な事件、限度を超えた暴力行為は、日常的に起きていることです。

藤森祥平キャスター:
私達が小さいとき、もっと前から、イスラエルとパレスチナの紛争が続いてきた中で、やられたらやり返す「武器から武器」じゃなくて「ナイフからカメラ」にして、これを子どもにやってもらうということですか。

須賀川記者:
子どもがやらなくちゃいけないというのも、そういった現場を目撃しなくちゃいけないということになりますから、子どもにとっての精神的な負担はかなり激しいですが、現場では、これが最善の道だと信じるしかない。そういったのも現実です。

小川キャスター:
そこまで追い込まれてしまっているところもあるわけですね。世界各地の現場で様々な紛争、そして対立を見てきた永井さんは、どのようにこの銃撃を見ていますか。

NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事 永井陽右氏:
端的に言って「あってはならないこと」。ただそうしたことが日常的に、憎しみの連鎖の中で起きている。そのことに、まず向き合わなければいけないなと思います。あとは、なぜ彼は兵士にナイフで立ち向かったのか。その理由にも、私たちは向き合わなければいけないと思います。

パトリック・ハーランさん:
永井さんがおっしゃる通り「あってはならないこと」です。無力な人を殺害した兵士のことを弁解するつもりは全くないですが、この兵士も、ある意味「被害者」と言ってもいいかもしれません。20万人ものパレスチナ人の街に、数百人の入植者のイスラエル人が住むと、毎日のように摩擦が起きます。

そのイスラエル人を守らなきゃいけないのは兵士ですが、兵士は兵役義務があるから、好んでこの立場に置かれてるわけではないはずです。罰されるのは当然です。厳しくしていただきたいですが、このいびつな力関係と対立構造が直るまでは、悲惨な事件が後を絶たないと思います。