ウクライナで激戦地となった南東部マリウポリ。そこから避難した女性が、日本のアーティストとともに1枚の絵を描きました。その思いとは。

きのう、東京・渋谷のイベントに登場した巨大な「てぶくろ」。日本でも知られるウクライナの民話「てぶくろ」をモチーフに描かれました。

アーティスト ミヤザキケンスケさん
「戦争が起きてしまっていろんな人が退避している。それを受け入れているのがイメージとして『てぶくろ』」

アーティストのミヤザキケンスケさん。5年前、マリウポリで「てぶくろ」の壁画を制作しましたが、ロシアによる軍事侵攻で、一部が破壊されました。

マリウポリから避難 スヴィトラーナさん
「マリウポリで一緒にこのプロジェクトに参加しました」

そう話すのはマリウポリ出身のスヴィトラーナさん。
3月に街を脱出しポーランドを経由して来日しました。もともと日本の文化が好きで、5年前、壁画制作に参加。その縁でミヤザキさんを頼って来たのです。

ミヤザキさんは今回、避難民支援の思いを込め、再び「てぶくろ」の絵を制作。「故郷のことが頭から離れない」というスヴィトラーナさんも一緒です。

マリウポリから避難 スヴィトラーナさん
「ポーランドと日本は、ウクライナ避難民を受け入れてくれた『てぶくろ』のようだと感じています」

民話では手袋に次々と動物が入っていきますが、この絵には来場者が支援の気持ちを込めて描いたイラストが貼られていきます。

マリウポリから日本へ。5年を経て再び完成した「てぶくろ」。スヴィトラーナさんは・・・

マリウポリから避難 スヴィトラーナさん
「私たちが伝えたかったメッセージ、それは戦争がまだ終わっていないこと、毎日続いていること、そのことを忘れないでほしいということでした」