サッカー明治安田生命J2のいわきFCは3連敗中でJ2残留へ黄色信号でしたが、23日、劇的なゴールで4試合ぶりの勝利をおさめました。そのウラには、人生の先輩からの応援メッセージがありました。
「死ぬ気でやる!やらずに後悔するな!」「願えば必ず叶う!」
23日の試合前、スタジアムに掲げられた応援メッセージ。この熱いメッセージを寄せたのは、「人生の先輩」たちでした。
20日。いわきFCの杉山怜央選手と辻岡佑真選手の2人が訪れたのは、日ごろからチームを熱心に応援している広野町の特別養護老人ホーム花ぶさ苑です。
杉山怜央選手「これからまたピッチに立って皆さんに勇気や感動を少しでも届けられるように頑張りたいと思うので、これからも応援よろしくお願いします」
入所者「頑張れー!」
杉山選手の感謝の言葉に、力強いエールが贈られました。
入所者「元気で頑張ってください。土曜日、ちゃんと観に行きます。いつも応援しているからね」
入所者「応援しておりますので、これからも頑張ってください。応援しています!(拍手)」
この時点で、3連敗と苦しんでいたいわきFC。試合当日も選手たちを後押ししようと、横断幕が託されました。
辻岡佑真選手「僕より元気な方が多かったので僕もまだまだ元気で頑張りたいなと思いました。こういった方々が応援してくれているのを一人一人の選手が感じながらピッチで表現できたらなと思っています」

そして、試合当日。
高橋広季アナウンサー「人生の先輩からの温かいエールを受け取り、いわきFCはこれから降格圏の金沢との負けられない一戦に臨みます」
22チーム中19位のいわき。勝ち点の差がわずか5ポイントで21位の金沢との負けられない一戦に臨みました。試合は序盤からストライカーの有田選手をはじめ前線の選手が相手の守備を崩し、何度もチャンスを作ります。また、ディフェンスも守護神の高木和選手を中心に集中したプレーが光り、前半は金沢に1本もシュートを許さない鉄壁の守備をみせます。
0対0のまま試合は進み、このまま終了かと思われた後半41分。ついに歓喜の瞬間が訪れました。ゴールネットを揺らしたのは、これまで守備での貢献が多かった宮本英治選手!劇的なゴールで勝負を決めたいわきFC。1対0で金沢を破り、J2残留へ大きく前進しました。
いわきFC・田村雄三監督「ストレングス会場(筋トレエリア)に横断幕を貼り出して、一人一人みんな全員目を通しましたし、勇気をもらいました。花ぶさ苑の人たちに来てよかった、楽しかったという思いをしてもらいたくて、選手は本当に頑張ってくれたと思います」
いわきFC・宮本英治選手「実際に涙を流して喜んでくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいる。スタジアムになかなか足を運べなくても熱い思いで僕たちを応援してくれているのがすごく伝わって、よりエネルギーになりました」
観戦に来た花ぶさ苑の入所者・橋本タカ子さん「やっぱり生は良いね、うれしいです。また頑張ってみんなを楽しくさせてください」
いわきは順位こそ19位ですが、残留争いのライバル金沢を下したことで、残留に大きく前進です。
