国民民主党は自民党と連立するのかどうか、前原代表代行との代表選を制した直後にまたも起きた連立話。岸田政権が元国民民主参院議員・矢田稚子氏を総理補佐官に起用したことは自民党が国民民主党を取り込むための布石なのか。今回は国民民主党代表玉木雄一郎氏に聞いた(聞き手:川戸恵子 9月22日放送)

党代表選は前原氏との一騎打ち 素直にぶつけあってようやく「腑に落ちた」

ーー9月2日の代表選、まずはおめでとうございます。前原さんと戦って、その後別れるんじゃないかとか言われてましたけど、また「地固まった」わけですよね?

国民民主党・玉木雄一郎代表:
(代表戦から)20日間ぐらい経っていますけど、長い20日間だったという印象です。代表選挙をやってよかったと思うのは、正直、前原さんの考えと私の考えというのは、大きな目標が一緒でも手法や山の登り方についてはやはり分かれていたので、なぜそうなのかということを、この選挙期間中で率直にぶつけ合って、これは前原さんからも言われたのですけれど、ようやく「腑に落ちた」と。「玉木さんの言っている趣旨もわかった」ということを後半で言っていただいたので、その意味ではこうゆうふうにわかり合う意味でも良かったのかなということと、裏返せば、普段からのコミュニケーションがやっぱり十分ではなかったなと反省したので、そこは改めたいということと、あと選挙に向き合う体制はいずれにせよもっと強化していかないといけないというのは前原さんから言われた通りなので、ほとんど新体制の人事はいじらなかったんですが、選挙対策委員会だけは少し人員的にも拡充して、選挙体制をより強化していこうという体制にしてますので、ここは次の衆議院選挙また参議院選挙に向けて計画的、戦略的に取り組んでいきたいと思ってます。

浮いては消える「自民党との連立話」…連立入りの交渉はあったのか?

ーー内閣改造が行われましたが、その日程を決めるときに「国民民主党と自民党が連立」という話が広がりました。連立するためにわざわざ日程を遅らせたが、間に合わなかったのでまた元に戻したという説もありましたが?

国民民主党・玉木雄一郎代表:
そこは、ちょっとね、もうこちらからはわからないことなんですけども連立って話は去年も、その前も時々「浮いては消える話」なんですが。

ーー予算案に賛成したときとか?

国民民主党・玉木雄一郎代表:
そのときも言われましたし、去年の12月もどこかの通信社が書いて話題になったんですが、我々政策本位で与野党を超えて連携協議していこうというのは、もう党大会で決めた方針なので。やはり小さな政党なんでね。いきなり政権交代を実現して「この政策を」っていうのは、いくら私が言っても現実的じゃない。ただ一方で、やっぱり政治家ですから、また政党ですから、掲げた政策を1個でも2個でも実現していかないとそれは応援いただいてる皆さんに対して責任を果たせない。もちろん(政策を)10個言って10個全部実現したらいいんですけど、今の身の丈だとできないので、せめて1つでも2つでも実現していこうということで、公約で掲げたような重要政策については、他の野党のみならず与党にもときに働きかけて、実現をしていくと。

ーー本当に連立入りの交渉はなかったのか?

国民民主党・玉木雄一郎代表:
いやこれは断続的に時々は政策の話はしてますし、その過程の中で、我が党所属の議員に対してもいろんな話、アプローチがあったというのは報告を受けてますけども。我々としては連立っていうのは政策的な協議とは、またちょっと違ったものだと思ってます。もちろん政策の一致と同時に、その選挙区調整っていうこともやっぱりクリアしないとなかなか党内の理解も得られませんから。