「夢がつながった」ソフトボールを続ける選択肢
8月の全国大会を最後に、3年生が引退。新体制の部員はたった8人です。試合には、最低でも10人の選手が必要なため、公式戦に出場することもできません。さらに、学校の部活動とは違い、クラブの運営には保護者の協力が欠かせず、練習場所の確保や遠征の送迎など、費用面での負担が大きいのが現実です。
南会津から通う保護者「毎週なので大変だが、子どもがやりたいというので来ている」
厳しい環境のなか、人一倍練習に励む選手がいます。キャプテンで福島市から通う引地楓騎(ふうき)選手(13)です。

引地選手は、小学生のとき、実業団選手のプレーに魅了され競技を始めました。
父・貴裕さん(54)との自主練習は2人の日課です。
父・貴裕さん「球が重くなってくるんですよ、体格がよくなってくると。あとは球のキレ、回転。今の感じはいい」

お盆も正月も練習を続けてきた2人。進学先の中学校にソフトボール部がなく、部活動に迷っていたところ、チームの存在を知りました。
引地楓騎選手「できればソフトボールをもっと続けたいと思っていた」
父・貴裕さん「夢がつながった。中学校にはソフトボールという選択肢が今までなかった。すべてにおいてつながって、いい感じになった」
この日も、日が暮れるまで2人の練習は続きました。
引地楓騎選手「ソフトボールでプロ(実業団)まで行って活躍して、福島や県外でも人気になりたい」
どんな厳しい環境でも、大好きなソフトボールを続ける選手たち。自分の夢に向かって、きょうもボールを追い続けます。