■“誰でも本屋になれる” 自分の情熱を伝える新しい書店

書店は減り続けています。全国で2万店以上あったものが、この20年で半減。単純計算で1年に500店舗近く、なくなっていることになります。


そんな中、新しい書店の形を作り出す動きも。

東京・渋谷のヒカリエに入っている「渋谷〇〇(まるまる)書店」。店内に並べられているのは130個の本棚。その1つ1つに違う書店の名前がついています。


「渋谷〇〇書店」管理人 横石崇さん
「渋谷シルクロード書店さんですね。シルクロード愛をもって本を集められていて、その一部をここに出したいということで」

「渋谷ARMY書店」は、BTS関連の書籍を販売する店。
「渋谷にゃんこ&きゅん♡書店」では猫と、羽生結弦選手関連の本が集まっています。

「渋谷〇〇書店」管理人 横石崇さん
偏愛をテーマにしているので、偏った愛、情熱を傾けられるものですね」

ここは個人に棚を貸し出し、それぞれが好きな本を持ち寄り販売する"シェア型書店”。本棚の賃料は月4950円。新品でも古本でも自費出版の本でも、自分の好きなものを好きな価格で販売できます。

生態学に関する本を並べている「水たまり書店」。店長の女性は、自分が学んできたことを誰かに伝えたくて本を売るのだといいます。

渋谷「水たまり書店」店長
「学んできたことをいきなり講演会とかできるかというとそこまでの力もなくて、こういうスタイルだったら伝えたいことを本という形で並べて何かできるんじゃないかなと」

たまに売れると、誰が買ったのか不思議に思う一方で…

渋谷「水たまり書店」店長
「伝えたいことが入っている本を置いているので、それを誰かが読んでくださっているというのがとてもうれしいと感じる」

お客さんの評判も上々です。

利用客(20代)
「1人の人とか1人の書店が好きなコアなものって、本当にいいものっぽいなって個人的には感じるので、すごく惹かれますね」

「渋谷〇〇書店」管理人 横石崇さん
「この本屋さんというのは『つながる』、本とつながる、本でつながる、人とつながるという感覚がある場所だと思っているんで、それは今まで『書店』と言われているところと違うところなのかなと思う」