■「分かりましたよ、書きますよ」
Q.園側から廃園について方針を変えたというような具体的な説明はありますか?
当初は「廃園にします」と、現理事長の息子も「わたしも、もう廃園を覚悟しています。辞職する覚悟でいます」っていうことを、(2022年)9月6日に遺族の前で伝えているんですね。それが、「いや、在園児がいるのでできませんよ」と。「後任がいないのでやめることはできませんよ」と変えているのは、言っていることが矛盾しているのかなと。
(2022年)9月6日の会見の時には、園側から「わたしたちが強制的に念書を書かせた」とか「約束をさせた」とか、そういったように感じ取れる言い分もありましたけれども、わたしたちはその時に携帯のボイスレコーダーの機能でしっかりと声を録音していて。それは相手方も分かっている状況の中で録音していました。
で、そのやり取りの中で、自分たちが「いまの気持ちを書いてください」と。「廃園には反対するとか、そういった方がいたら何も書かずに帰ってくれても構いません」と。ですけども、千奈の司法解剖が終わって帰ってきた姿を見て「あなたたちの今後の気持ちとか、今後どうしていきたいかって行動を示してください」ってことを伝えたら、ほとんどの方が「廃園にします」と。「廃園を願います」とか「廃園をします」とか、「辞職をします」とか、そういうことを言っていたので。矛盾してるなと。

で、ほとんどの方っていいましたけど、当初、元園長の増田立義は…あの人の当初の第一筆の気持ちは、千奈に対して「苦しかったろうな、暑かったろうな、ごめんね、千奈ちゃん」っていう言葉を書いたんですね。それに対して、わたしたちがその、「感情ではないんだ、今後どうするかを書いてほしい」ということで、「これがあなたの気持ちですか。他の方はこう書いているけど、あなたの気持ちはこれでいいんですね?」ってことをいったら…まあ、表現があれか分からないですけど、逆ギレするような形で「分かりましたよ、書きますよ」と少し声を荒らげて、「廃園にいたします」としっかりと書いているので、それを守ってほしいなと思います。
Q.榛原学園は廃園への積極的な行動が見られないように思いますが、どういった印象をうけていますか?
印象っていうか、そうですよね。すいません、どこの社かちょっと忘れてしまいましたけど、向こう側の弁護士の回答で、「保育を契約期間まで続けていくのが義務だ」っていういい方をしていたんで。だったら、なぜ初めにサインをしたんですか。申し訳ないっていう気持ちがあったり、市に対する罪悪感だったり、保護者や園児に対する罪悪感があったから、そうやってサインをしたんでしょ。
それが(2022年の)11月とか12月とか、事件が報道されなくなって風化していくタイミングで答えているっていうのは、当初から意図的に考えていた向こう側のシナリオなのかなと思いますし、わたしたちに対しても、向こうの弁護士の知恵なのか、いまの理事長の知恵なのかわかりませんけれども…。うまく…約束を守らないっていうか、自分たちの都合のいいように進めているんだなっていうのは感じております。
Q.河本さんとして、定期的に園とお会いしている中で、このタイミングで少し相手側の態度が変わったなっていうのはありますか?
えっと、面談をする中での対応が変わったっていうのは、今年の6月くらいからです。それは、みなさんが力を貸してくれて、各社の報道とか紙面に載ったりとか、そういったのがあったかなと。あとはわたしのSNSを相手方も見ているみたいなので。何かまずいなって思ったのかは分からないですけど、あまり下手なことはいうなっていうのを弁護士から止められてるのかなとは思いますね。重要なことに関してはもう答えなくなりましたね。
Q.そういう状況ならば、「ここに弁護士を同席させてくれ」というか、いまのところ基本、弁護士は電話とかを通じてのやり取りだっていうお話だったと思うんですけど、「弁護士に聞いてくれっていうんだったら(面談の場に)弁護士置いてくれ」みたいなことを要望されたりとかは?
あ、それはないですね。まず弁護士っていうのは、やはり法律とか言葉のプロだと思いますので、わたしみたいな素人だと叶わないところがあったりとか。すごくプレッシャーを与えてくる部分っていうのはあると思いますので。そしたら、わたしたちも、いま一緒にパートナーでやってくださる2人の弁護士に同席してくださいとか、またちょっと違った部分が出てきてしまうと思うので。
で、じゃあ弁護士に聞いてくださいって言われて、僕は行動していないわけではなくて。じゃあ弁護士に聞くんで、電話をくださいっていうことで、いままでも相手側の弁護士とやり取りをしていました。相手側の主張としては「廃園にするっていう念書は書いたかもしれないけど効力ないよね」っていってきたりとか。
そうですね。あとは「SNSで発信をやめてくれ」ってことはよく言ってきますね。この前も別にわたしが連絡取ったわけではなく、相手側から連絡が来て「ツイッターに載せるのはやめなさい」といわれたので。じゃあ「わたしがあなたたちに何か法律に関わることをいいましたか」と。「あなたたちが止める権利がありますか」って聞いたら、「特にはない」ってことをいったんで、「じゃあわたしもやめません」と断りました。先月か。先々月か。ツイッターを見れば詳しい日付は分かると思うんですけども、何度かそういうやりとりはあります。
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