■TikTokで“私たちの層”に伝えたいこと

「TIkTok、結構伸びてるよね。バズって4万回再生とかいったりして。届けたいのが、“THE私たちの層”なので、どんな投稿をどういうフェーズでやってくか、みたいなことを練って投稿しています」

若者に人気の動画アプリTikTokについて語るのは大島碧生さん(津田塾大学4年・写真右)と山島凜佳さん(お茶の水女子大学2年・写真左)。よくある大学生の日常、と思いきや、2人が投稿している動画を見せてもらうと・・・内閣が選出されたときに大臣たちが並ぶ“ひな段”の写真に「女性少なすぎん?」。男性しか写っていないある自治体の“女性の活躍応援団”の写真に「この写真どこが変かわかる?」。

こういった投稿の背景にはある想いがありました。

投稿したTikTokの画像

■「頭がいい大学に行くと結婚できなくなる」と言われ・・・居心地の悪さを代弁してくれた候補者に共感

金沢出身の山島さんは春休みに入った2月、帰省中に金沢市長選挙の候補者に永井みきこさんという女性候補がいることを知りました。

山島さん
「金沢は保守的なので、学校でも校長とか教頭とか偉い先生は全員男性だったし、市長もずっと男性だったので、女性の候補者がすごく新鮮だった。すごく革新的だったんですよね。金沢出身の永井さんの『金沢に戻ってくるたびに居心地の悪さを感じる』っていう言葉に共感して応援したいと思ったんです」

永井候補は金沢の居心地の悪さについて、「大切な会議や意思決定の場に女性や若者の姿が極端に少ないことや、率直に疑問や意見を表明することが、どこか憚られる空気を感じたりすること」を挙げていました。

山島さんは金沢に住んでいた当時の家族や周りの人たちの言葉をこう振り返ります。
『女の子はちょっとバカなのがかわいい』『行くなら県内の大学に行け』『あんまり頭がいい大学に行くと結婚できなくなるよ』とかマジで言うんですよ」

女性がちゃんと意思決定の場に行けるということに対してすごく力を与えてもらえる感じがあったから、永井さんを応援したいと思い、選挙運動に参加したのだといいます。

金沢市長選挙で応援活動をする山島さん(左)と大島さん(右)

■ジェンダーに関するモヤモヤは政治が問題

一方、金沢とは縁もゆかりもない大島さんですが、大学2年生ぐらいのときから女性政治家に興味があって、“誰か1人を全力で応援してみたい”という気持ちがあったのだといいます。大学生がそんな気持ちになるなんて、一体何が大島さんをそうさせたのでしょうか。

大島さん
「大学に入ってから、自分の周りに起こるセクハラとか、ふとした女性蔑視な発言でモヤモヤしていたんです。例えば『生理が重くてつらい』とツイッターでつぶやいたら、当時付き合っていた男性の友人から『そういうのは、はしたないから止めた方がいい』と言われたり。彼氏の友人が性行為の途中でコンドームが破けちゃって、緊急避妊薬を買いにいったんだけど、『あんまり値段が高いから彼女と連絡を絶って逃げた』という話を彼氏から笑い話として聞かされたり。性教育とか生理に関しての理解が進まなかったり、教育が進まないのってよくよく考えると政治が問題だなって行きついたんです

様々な勉強会などに参加する中で、▼ある自治体で中学校の性教育学習に外部講師を呼んだところ、区議会議員から不適切だと言われてそれ以後呼べなくなった、という話や▼ピルが国内で承認されるまで何十年もかかったのに、バイアグラは半年で承認された、といった話を聞き、それは政治の場に男性が多いことが影響しているのだろう、今自分が抱えているジェンダーに関するモヤモヤは女性の政治家が増えるだけですごく変わるのではないか、と考えるようになったのだといいます。