城の近くにほしいものとして、「カフェ」という答えが最も多かったのです。

そして、新事業挑戦のもう一つの理由が、赤道を挟んだコーヒー産地=「コーヒーベルト」での地球温暖化の影響です。

三城伸五社長:
「地球温暖化の中で、現在栽培されているコーヒーベルト自体でコーヒーができなくなってくる」


温暖化により現在の産地で栽培できなくなれば、産地の北上で、寒暖差の大きい上田が条件に合う可能性があると踏んだのです。

さらに、挑戦を後押ししたのが、岡山県の企業が開発した「凍結解凍覚醒法」という技術です。


種子を冷凍することで、コーヒーを生育できる温度の範囲が、気温20~30度から、15度~42度まで広がりました。

栽培には、製造業で培ったノウハウも取り入れています。

工業製品と同じように1本1本苗木の状態をホワイトボードに書き込み、予期せぬトラブルなどで代わりの社員が応援に来ても、スムーズに作業が進められます。

竹内さん:
「誰が来てもわかるようになっていますし、これを見てもらえば、全くここに携わっていない人が来ても、見に行くとこういうことなんだってわかるようになってますね」


厳しい冬を越すためのハウス内での温度調節では、地中の熱をポンプで送ることで化石燃料の使用を抑えます。

また、湿度や温度をセンサーで管理し、屋根やカーテンの開閉を自動で制御するなど、人手のかからない工夫も取り入れています。

もちろん、手作業でなければできない仕事も。