岡山県の農場で研修を受けた、コーヒー栽培担当の竹内仁士さん。

6月に木を植えておよそ3か月、順調に育っていますが、会社がコーヒー栽培に乗り出すと聞いたときは、耳を疑ったそうです。


竹内さん:
「まさか? 本当に? が正直なところですよね」

なぜ、ピストンの会社がコーヒーの栽培を手がけることになったのか?

最大の理由は「地球温暖化」です。


三城伸五社長:
「自動車も電気自動車にこれから加速度的に変わっていくという状況の中で、私たちの主力商品であるピストンは、エンジンがなくなればなくなっていくということで」

温暖化対策で電気自動車が普及すれば、燃料が必要なエンジン、そしてピストンの需要は減っていきます。

このため、アート金属工業は新規事業への参入を目指して社員へのアンケートを実施。

集まったアイデアで最も多かったのが農業でした。

本社にあったピストンの工場を上田市内の別の場所に移したため、およそ2万4000平方メートルの広大な敷地のほとんどが空き地となっていて、用地には困りません。

さらに、立地は年間126万人が訪れる上田城跡公園のすぐ近く。

観光客へのインタビュー調査もヒントになりました。