福島県の南会津消防本部は、救急車が出動した際、患者の自宅への進入路を見落として、到着が約4分遅れたと発表しました。患者の70代男性は病院搬送後に死亡が確認されましたが、遅れと死亡に因果関係はないということです。

南会津消防本部の発表によりますと、13日午後8時38分に、南会津町内の70代男性の家族から「風呂場で倒れ、意識がなく呼吸もしていない」と通報がありました。

救急隊が男性の自宅に向かいましたが、進入路を見落として通過し、到着が約4分遅れたということです。男性は救急隊が到着した午後8時54分、すでに心肺停止の状態で、午後9時14分に病院に到着しましたが、午後9時35分に死亡が確認されました。担当医師は「救急隊の遅延と死亡に因果関係はない」としているということです。

南会津消防本部では、指令内容や現場までのルートなどを確認できるシステム(AVM)は導入しておらず、紙の地図を使っていて、当日は隊長が助手席で地図を確認しながら案内していましたが、進入路を見落としてしまったということです。

消防本部では、遺族に謝罪と説明をするとともに、全隊員による住所の確認や日頃の地理確認を徹底し、再発防止に努めるとしています。