アフリカ北部のリビアを襲った大雨による大洪水で、WMO=世界気象機関は気象や防災のシステムが機能していないことが、多くの犠牲者を出した要因になったと指摘しました。

WMO(世界気象機関)ターラス事務局長
「もし気象防災システムが正常に機能していれば警報が出されていただろう。ほとんどの人的被害は避けられたはずだ」

世界気象機関のターラス事務局長は14日、リビアで発生した洪水についてこのように述べ、「適切な早期の警報がなく住民が避難できなかった」と指摘しました。

被害が最も大きかった東部デルナでは暴風雨で2つのダムが決壊し、大洪水が発生。デルナの市長は、死者はこれまでに7200人にのぼり、多数の行方不明者がいることから、1万8000人から2万人に達する恐れがあるとしています。

こうした中、リビアに対し国連や各国による支援が始まってます。WFP=世界食糧計画は、東部のベンガジなどで食料の配給を開始。EU=ヨーロッパ連合が50万ユーロ、日本円にしておよそ7900万円を拠出すると発表したほか、WHO=世界保健機関は、200万ドル、およそ2億9000万円を拠出すると明らかにしました。

また、現地ではエジプトやチュニジアなどの近隣諸国の救助隊が活動を始めたほか、イタリアやドイツなども物資の輸送など支援を申し出ています。

ただ、リビアは東西で政治勢力が分裂した状態で、支援が被災地に行きわたるのかは不透明です。