警察官志願者の減少に歯止めを「夫婦で勤務」その狙いは?
2人の希望を叶えた、県警の人事を担当する警務課です。少子化などの影響を受け、警察官の志願者が年々減る中、「働きやすい環境」を整える必要性を感じていたといいます。

(岡山県警警務課 奥田益大さん)
「少しでも職員ひとりひとりが希望する配置を叶えていって、働きやすい職場環境を作っていく。ワークライフバランスということなので、ワークの部分もそうですけど、ライフですよね。私生活の部分も『同一駐在所であるがゆえに充実できた』と言ってもらえるようなことになってもらえたらいいなと思います」
実際、夫婦の仲はさらに深まったといいます。
(妻・香織さん)
「蝉の死骸がある。私のバイクの下に蝉が死んでいる。え、拭いてや」
(夫・貴成さん)
「一緒に休みだったりしたら、よくウインドウショッピングしたり。買いはしないんですよ」
(妻・香織さん)
「旦那以外と何かすることはほぼないです。」
ーどういう存在なんですか?
(妻・香織さん)
「ツレみたいな」

「夫婦で駐在さん」そのメリットとは
24時間、町の出来事についてスムーズに情報共有できるのが、夫婦で勤務するメリットです。担当する約2700世帯をこまめに回り、住民の相談にのったり、一緒にパトロールしたり…。2人3脚で街と向き合っています。

(夫・貴成さん)「お変わりないですか」
(郵便局員)「今のところ変わりありません」
(西大寺九蟠郵便局 白神俊明局長)
「一人で来られるよりも、2人で来ていただいた方がそれだけ心強いですね。いつも二人で行動していて、うらやましい限りですね」
ー出来るなら、奥さんと行動したいですか?
(白神俊明局長)
「え!いやいやいや。私はいいです。私は別にそこまでは臨みませんけれども、でも、いいことだなとは思いますよ」
ー私はいい?
(白神俊明局長)
「はい。私は結構です。」

さらに啓発活動も、町の安全を守るための重要な仕事です。
(夫・貴成さん)「おじさんと一緒に行こう、逃がさないぞ。」
(妻・香織さん)「みなさん、知らない人についていくと、どこかに連れていかれて恐い目にあわされてしまいますよ」


この日は、こども園で防犯教室を開き、犯罪に遭わないための心構えを伝えました。そして元県警音楽隊員という経歴を活かした出し物も…楽器の演奏です。貴成さんはチューバを、香織さんはホルンを吹いて子どもたちを楽しませました。
(園児)「楽しかったの」
(園児)「2人のことが好きになりました。」
ー2人のどんなところが好きになった?
(園児)「いちばん?顔」
(貴成さん)
「園児さんの笑顔がとてもよくて、練習してきてよかったなと感じました」
(香織さん)
「喧嘩したらそれも仕事に影響があるかもしれない。そこは本当に仲良くしたい。住民がなんでも言える警察官になっていきたい」

これからも夫婦、仲良く…地域の安全と安心を守っていきます。
