8月26日、栃木県宇都宮市の東部と隣の芳賀町を走る、愛称「宇都宮ライトライン」というLRT=「次世代型の路面電車のシステム」が開業したので、取材しました。

誰もが自分の力で移動ができる「まちづくり」の軸として

LRT「宇都宮ライトライン」は、黒と黄色の流線型の車両で、騒音や振動が少なく、床が低くて、高齢者や障害者も利用しやすい新型の車両です。

元々は、沿線に複数の工業団地があるため、朝夕、通勤の車で発生する渋滞を解消しようと30年前に検討が始まりました。少子高齢化、人口減少が全国の地方都市では進み、人口約50万の宇都宮市だけでなく、地方都市はどこでも、大型ショッピングセンターや病院、公共施設等々の街の機能、そして住宅地が郊外に広がり、自家用車でないと移動しにくい状況が生まれています。また、中心市街地は空洞化して、活気を失っています。

発車式

午前11時過ぎ、発車式が行われ、宇都宮市の佐藤栄一市長が挨拶を行いました。

宇都宮市長 佐藤栄一さん
「LRTを一つの装置として、バスや地域内交通が縦横無尽に走り、誰もが自分の力で移動ができる、支える現役の負担を軽くしていく、持続発展可能な街をこれから作っていかなければなりません。長い事業であります」

この挨拶を受けて、一番電車が宇都宮駅東口を出発して行きました。