宮崎市が来年4月に開校する夜間中学校についてです。宮崎県内で初めてとなるこの夜間中学に、10代から70代と幅広い年代の人が入学を希望していることが分かりました。

来年4月に開校する「宮崎市立ひなた中学校」は、県内で初めてとなる夜間中学校です。

来年4月に入学できるのは、来年度16歳以上で中学校を卒業していないか、卒業していても不登校などで十分に学ぶことができなかった人です。

開校に向けて宮崎市は、入学希望者への説明会を10日まであわせて3回開催。

学校でどのような学習をするかや入学に必要な手続きなどについて説明がありました。

宮崎市によりますと説明会に参加したのは入学希望者や保護者など合わせて57人で、このうち10代から70代までの29人が入学を希望しているということです。

(説明会参加者)「いろんな本を見て知らなかったことがたくさんあると気が付いた。漢字も全然分からない字が多いし、すべていろんなことに挑戦したい。一から中学1年生というか、そういう気持ちで頑張りたいと思う」

(宮崎市教育委員会企画総務課 河野広知 課長)「ひなた中学校ができることを楽しみにしてくれる人がたくさんいるという風にとても感じた。思いやりにあふれた学校にしていけたらいいなと思っている」

また、11日は、宮崎市議会でも夜間中学校の内容について質問がありました。

(宮崎市議会 吉田正樹議員)「夜間中学の授業時間が少なくなっている理由と、今後配慮すべき点についてどうお考えなのかお聞かせください」

(宮崎市教育委員会 西田幸一郎教育長)「生徒の年齢・学歴・経験・勤労の状況等に応じて指導を行う必要があることから特別の教育課程を編成することが可能とされており、多くの夜間中学において授業実数が通常の公立中学校の1015時間に対して約700時間と少なくなっている」

宮崎市は個別学習やグループ学習に加え、個人の習熟度に応じた指導を柔軟に導入する考えを示しました。

夜間中学の願書は、今月29日まで受け付けられていて、入学資格の確認や面談を経て12月に入学者が決定します。

宮崎市では初年度、20人から30人の入学者を見込んでいます。