【石黒裕さん】
「『年齢不問・経験不問』といっても、実際に応募してみるとなかなか…。『60歳の壁』というのが実際あって」

およそ半年の間、新しい職場を探していた石黒さんですが、年齢を理由に断られることもしばしば。
そんな中で出会ったのが「新潟アパタイト」でした。
【石黒裕さん】
「『やっぱり難しいんだな』というのは、実際に経験しました。『嬉しい』というよりも『チャンスをいただけたな』というのが正直な気持ちですね」

新潟労働局によりますと、新潟県内の企業が定める定年の年齢は、65歳未満が71.5%と圧倒的に多く、次いで65歳が22.3%。「新潟アパタイト」のように70歳を定年としているのは、わずか1.9%です。

高年齢者雇用安定法では定年は「60歳以上」と定められていますが、希望者については、65歳までの継続雇用が義務付けられています。
一方で、『定年を70歳まで引き上げること』『70歳まで働く機会を確保すること』は努力義務とされています。
「新潟アパタイト」では、2014年に定年を65歳から70歳に引き上げました。
小林俊介社長(39)にその理由を聞くと、意外な答えが帰ってきました。

【新潟アパタイト 小林俊介社長(39)】
「別に特別なことをしようとか、高齢者を活躍させるために頑張ろうとやってきたわけじゃない」