36人が犠牲となった京都アニメーション放火殺人事件。殺人などの罪に問われた青葉真司被告の裁判が5日から始まった。裁判では事件当時の生存者の供述や青葉被告の生い立ちなどについて明らかになった。これまでの裁判を振り返る。

車いすに乗りながら入廷

裁判が始まる直前、傍聴席と被告人席の間に8枚の透明なアクリル板(パーティション)が設置された。

関係者によると”法廷警備”のためだという。そして開廷前に裁判長が「発言したり立ち上がるなど審理の妨げになるような行動はしないで下さい。その場合は退廷していただきます」と述べたあと、青葉真司被告が法廷に現れた。

青葉被告は、背もたれの高い車いすに座り、上下青色の長袖ジャージ姿、頭は丸刈りで、顔にはマスクをしていた。

入廷の際、傍聴席はシーンとした空気に包まれた。事件後、全身を大やけどしていた青葉被告だが、傍聴席から見える場所に、包帯などはしていなかった。