反対派のホンネ、格差や学習の遅れ懸念も
一方で学校を休むことについて「反対」という人は全体の約3割を占めていて、その理由としては「子どもに学校は休んでいいものだと思ってほしくないから」が最も多い61%。次いで「病気や忌引き以外は学校には行くべきだと思うから」が54%。「学校の勉強に遅れを取るのではないかと心配だから」が49%でした。
教育行政学の専門家は「旅行も大切な学び」だと制度を歓迎したうえで、旅行に行ける子どもと行けない子どもの格差や学習の遅れが生じた際のフォローが大切と指摘します。

大分大学教育学部 住岡敏弘教授:
「家庭の経済的な状況や休みにくい職場もあると思う。子どもたちが旅行から帰ったあと適宜先生たちがフォローする体制づくりはした方がいい」
観光地では平日の集客につながる効果も!?
子どもの休みとあわない…こうした悩みが多い観光業。ホテルで働く高橋美恵さんは小学生と中学生3人の子どもがいて、『たびスタ』の利用に前向きです。

おにやまホテル 高橋美恵さん:
「週末にお休みは取れないので旅行はお預けな感じでした。『どこに行こうか』から子どもと一緒に考えることができるので楽しみの一つになると思う。ぜひ利用させてもらいたいです」
ホテル側としては従業員の働きやすさにつながるほか、この取り組みが他の自治体にも広がることでメリットがあると歓迎します。

おにやまホテル 衛藤昭治支配人:
「サービス業や宿泊業に従事している人は別府に限らないと思うので、全国的に広がれば平日の集客にもいい効果が生まれる」
全国有数の観光都市ならではの事情を背景に導入された「たびスタ」休暇。多様化する教育の今を象徴するような新しい動きといえます。