仙台市の男性が先日、木星に隕石が衝突する貴重な瞬間を映像でとらえました。専門家は「記録が残る中でも最大規模の衝突」と話しています。

太陽系で最も大きな惑星、木星です。下の方に注目すると、突然、光りました。スローで再生すると…、木星に何かが衝突したように見えます。

この映像を撮影した、アマチュア天文家 清野和裕さん(73)です。8月28日の夜、宮城県登米市内の観測所に設置した望遠鏡で木星を観測していました。

清野和裕さん:
「28日は、この夏1番の暑さということで、夕涼みも兼ねて夕方から一晩ずっとここで撮影をしていた」

その後、知り合いから「木星に隕石が衝突したらしい」との連絡を受け、撮影した映像を見返したところ…。

清野和裕さん:
「びっくりした。地球からこんなものが見えるんだということで、さすがにびっくりした」

清野さんの映像を見た専門家は、記録が残る9回の衝突の中でも最大規模だと話します。

京都大学 有松亘特定助教:
「これほど明るい閃光があったというのは初めてでは。直径およそ30~40メートルくらいの小天体がぶつかったと推定されている」

仙台市在住ながら出身地の登米市に自ら観測所をつくるほどの大の天文ファンだという清野さん。決定的瞬間をとらえたことに喜びを隠せません。

清野和裕さん:
「私は学者ではないので解析はできないが、このようなものが見えるんだよということで、皆さんも見てみたらと夢を抱かせたい」

木星は11月に最も明るくなり見頃を迎えるということで、清野さんは、これからも観測を続けたいと話していました。