帝国データバンク富山支店によりますと、富山県内の8月の企業倒産の件数は7件、負債総額は17億6900万円で件数で6か月連続、負債総額で3か月連続で前年の同じ月を上回りました。

業種別では「小売業」「サービス業」が2件、「建設業」「卸売業」「運輸・通信業」が各1件です。

倒産の理由は「販売不振」が6件、「その他」人材不足が1件です。

倒産した企業の従業員別では「10人未満」が5件、「10人以上50人未満」が1件、「100人以上300人未満」が1件です。また破産が7件です。

帝国データバンク富山支店では、5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げられ、個人消費を中心に経済活動は活発化しているものの、事業者のコロナ融資の返済開始が7月に本格化し、資金繰り破綻の瀬戸際にある「倒産予備軍」が相当数あるとみています。

このため、今後も倒産件数が増加するシナリオが考えられるとみていて、不安定な円相場や物価高、人出不足に加え人件費増加に対する資金調達が追いつかない「息切れ倒産」の増加が懸念されるとしています。