最高裁で沖縄県が敗訴 今後の見通しは

(キャスター)
長い争いが続いた軟弱地盤の問題について、きょうの判決でひと区切りがついたと言えそうですね。
最高裁判決を受けて今後はどのような動きが予想されるのでしょうか。

平良記者
玉城知事には設計変更の申請を「承認」する義務が生じます。

行政法の専門家などによりますと、知事が判決に従い工事計画を「承認」する可能性、または軟弱地盤問題以外の理由で再び設計の変更を「不承認」とする可能性もありますが、「軟弱地盤」以上の問題を指摘するハードルは高いことなどから、県関係者への取材ではその可能性は低いようです。
また県が判決後の対応を先延ばしした場合などには、国が県に変わって工事計画を承認する「代執行」の手続きに入ることが予想されます。

(キャスター)
辺野古移設阻止を掲げ当選した玉城知事にとって、今回の判決は司法の判断と県民の民意の狭間で厳しい選択を迫られるものですね。

平良記者
法的な争いは大きな節目を迎えます。ただ、辺野古への移設を進めても完成まで今後12年以上かかるという現実もあります。国は確定判決を得たとはいえ、普天間の過重な基地負担を辺野古に移す県内移設が本当に基地負担軽減につながるのか、という県民の疑問や問題の本質から今後も目を逸らしてはならないと思います。