授業を休んで家族旅行もオッケーです。愛知県で2学期から始まる新しい学び方「ラーケーション」についてお伝えしていきます。

授業ある平日 休みOKに「ラーケーション」って?

熊崎風斗キャスター:
休んでもOK。これは別に“さぼっている”というわけでは全くなく、ラーケーションというのは、Learning(学習)Vacation(休暇)を合わせた造語です。

保護者の休みに合わせて取得をすることができ、家族で一緒に社会学習を楽しむといった目的があります。愛知県で実施され、公立の小・中・高・特別支援学校に通う児童や生徒が対象です。

「ラーケーション」にはどういうルールがあるのか、細かく見ていきます。

「ラーケーションカード」(校外学習活動の日)と呼ばれるものがあります。前日までにこのカードに、予定行き先を書いて提出。試験日など取得ができない日もありますので、そこだけは注意しなくてはいけませんが、それを除けば休みを取ることができます。

2023年度は9月2日からで、年に3日まで取得することができます。課題の提出はありません。結果的に授業を休むことになるので、休んだ分をプリントなどで自習します。ポイントは「ラーケーション」を取ったとしても、学校は休んだということにはなりません。

では、なぜこのようなものを設けたのでしょうか?

「ラーケーション」というのは、ワーク・ライフ・バランスの充実を目指す「休み方改革」の一環です。児童生徒たちのためだけではなく、親も含めた家族みんなが充実した休みを取得できるように、という動きです。

愛知県内には、土曜日に働いている人が▼約45%、日曜日に働いている人も▼約30%います。

子どもたちが土日に休みだったとしても、親が働いていて休みが合わず、なかなか一緒に外出できない。一緒に休めたとしても、ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始など、休みが集中するタイミングで、価格も上がってしまう。

ということで仕事・家庭に合わせた"家族休暇"を取りましょう、という意味合いがあって「ラーケーションの日」が愛知県では設けられたという流れです。

ホラン千秋キャスター:
熊崎さんは、カレンダー通りのお休みではないわけじゃないですか。今後、お子さんが大きくなって、こういったシステムがあったらどうですか。

熊崎キャスター:
取得したいですね。それこそ土日に働くことが本当に多いので、休みが合わなくてどうしようってまさに今思っているところです。こういうのがあるといいなと思います。

井上貴博キャスター:
とてもいいですよね。どうしても学校って休みづらかったり、日本だとみんな一緒が重視されるので、平日は学校に行きましょう、でも(親が)土日仕事だと、家族と一緒にいられません。授業で学べないことにこそ、重要な部分があるよという考え方が広まると、全体の幸福度も上がっていくんじゃないかなと思います。

田中ウルヴェ京 スポーツ心理学者(博士):
試すことってすごく大事だと思います。多分これをやると何か課題がいろいろ出てくるとは思います。例えば、先生に対して全く想定してない負担が出てくるかもしれない。

でも試すことってすごく大事で、なぜなら、愛知県内のニーズですよね。日曜日とか土曜日に働いている人がいるという事実を基に作ったわけですから。授業を休んでというよりも、授業の代わりに家族みんなで学ぶことを作るというのは、やってみていただきたいことですよね。