※青森青年会議所 石田壮平理事長
「やってはいけない行為をしてしまったことは、重く受け止めて今回の決定にしました。2度と起こらないようにするにはどうすればいいか。これを学んでいく1年にしていきたい」

大型ねぶたの運行は運行スタッフだけでなく、ねぶた師や囃子方、それにスポンサー企業など、多くの人が1年かけて準備し成り立つものです。しかし、あの日の出来事で全てが水の泡になりました。

※ねぶた師 立田龍宝さん
「暴力行為ですべて失いました。青年会議所にしてみると、制作者もそうですけど、囃子方も囃子をする場面を失っています。来年作れないのが、自分のなかではまだ消化できない」

喪失感にさいなまれる一方、立田さんには心の支えも生まれています。

「これからのねぶたも楽しみにしています」

こうした市民からの応援の言葉が当初、批判が寄せられたメールに送られてきています。

※ねぶた師 立田龍宝さん
「言葉はしみます。気持ちを整理していく中での材料となっていると思いますので、そういうのも大事にして整理していければ」

来年は青森青年会議所とは別の団体の大型ねぶた1台を制作する立田さん。5歳の頃から心に刻むあの祭の感動をもう一度、観客に感じてもらえるよう次の夏に向かいます。

ねぶたの暴行動画について青森テレビではこれまで、ねぶたそのもの、また制作者の立田さんは一連の騒動に関係ないため映像に配慮してきましたが、立田さんの「多くの人にねぶたの素晴らしさを見て欲しい」との意向を受け、隠さずに放送しました。