台風シーズン、歯周病が悪化する?届いた1通のファクス

ここ数日、台風が続々と発生しています。「私たちのエリアは大丈夫だろうか」と、皆さん台風情報&進路予想を日々気にされていることと思います。

そんな中、RSK山陽放送報道部に1通のFAXが届きました。そのタイトルは「台風シーズンは歯周病が悪化する」...?!発信元は「あったらいいな」の小林製薬さんで、その資料の引用元は私たちの放送エリア・岡山県にある「岡山大学」と書いてあるではないですか。

いったいどういうことなのか、早速調べてみました(この記事は2023年8月に執筆したものです)。

改めて、「歯周病」って何?

おそらく罹患したことのない人にとっては、「歯周病」ってCMなどでよく見るけど、分かるようで分からないものだと思います。小林製薬さんのFAXによると...

「30歳以上の約8割が罹患している」
「口の中の様々な菌の中でも『歯周病菌』と言われる一部の悪玉菌により、歯肉が炎症を起こすことで発生する」

ということです。

そして、歯周病になると...

「歯茎が腫れたり出血してしまう」
「悪化すると歯を支える骨などが溶けて、歯が抜けてしまうこともある」

のだそうです。【画像】は岡山大学から頂いた、歯周病の方の写真です。

歯周病と台風との関係は?

その歯周病と台風はいったいどういう関係があるのか。それは「気温や気圧が急に低くなった1~3日後に、歯周炎による歯茎の腫れや痛みが強くなる」ということなんだそうです。

この研究は、2015年に岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 予防歯科学分野の森田学教授・竹内倫子助教らの研究グループが発表したもので、「安定期にある慢性歯周炎患者」のべ2万人を調査し分析した結果だということです。

そのメカニズムは不明、とのことですが、「気圧や気温の変化がホルモン分泌や循環器系に影響し、慢性歯周炎の急性期の発生に関与した可能性が考えられる」そうです。

また1~3日後と時間差があるのは、「気圧の低下がストレスホルモンの分泌に影響を与え、歯周病関連菌の増殖を促す」→「歯周病菌が歯周ポケットで増殖し、炎症反応を引き起こす」ためとのことです。