ハワイ・マウイ島では、山火事による大きな被害がありましたが、この8月、カナダやスペインなど世界で山火事が“同時発生”しています。その背景には“気候変動”などが影響しているとみられています。一体何が起きているのかを解説します。
「偏西風の蛇行の変化」が影響か

良原安美キャスター:
8月は、以下のように世界各地で山火事が相次いでいます。
【8月に世界各地で発生した山火事(ロイターなどによると)】
・フランス 南西部の村
焼失面積 約500ヘクタール
約2000人が避難
・ ポルトガル
焼失面積 約8400ヘクタール
約1400人が避難
・スペイン・カナリア諸島
焼失面積 8000ヘクタール以上
1万2000人以上が避難
・カナダ
1037か所で火災発生中
焼失面積 約1400万ヘクタール
・アメリカ ハワイ・マウイ島
114人以上が死亡
約3000棟が被害

世界で山火事が増えているのは気候変動の影響もありそうです。「北極の温暖化で偏西風の蛇行が変化している」ようです。
元々、偏西風は細かい螺旋状で移動をするのですが、温暖化によって大きな螺旋状となり移動もしないため、ヨーロッパなどで高温が続く状況となっています。
この高温が続くことで高気圧が強まり、乾燥や強風が起き、山火事が増えているんだそうです。
三重大学 立花義裕教授(気象学)は「今後も北極の温暖化は避けられない。北半球では様々な場所で大規模な山火事が多発するのでは」と話しています。