新型ウイルスに“パワハラ”…続く苦境に

さて、2019年にはBリーグ1部のB1で“中地区初優勝”を果たした新潟アルビレックスBBでしたが、その後チームは低迷し始めます。

その次のシーズンから新型ウイルスの影響が出始め、さらに2020年~2021年シーズンには、元社長からチームスタッフへの“パワハラ問題”が発覚。Bリーグ参入後右肩上がりだった観客動員数に陰りが見えました。昨シーズンの平均入場者数は、リーグワースト2位でした。

【新潟アルビレックスBB 川上明社長】
「『1回ちょっと見に行ってみようかな』と思ってくださる人が、きょうは一人、来週は一人、また一人と増えていくこと。皆さんからそう思ってもらえるように僕たちがやらなきゃいけないと思っています。一段ずつですけれど、上がっていきたいと思うので、私がお伝えできることは、ちょっと変かもしれないですけれど『見放さないでください』という感じです」

新潟アルビレックスBB 川上明社長

“B1初昇格”佐賀バルーナーズと佐賀市の現状は

アルビBBも、長岡市も「一層ギアを上げて取り組んで行きたい」と話していたのですが、他の地方クラブも賑わい創出に力を入れています。「観客動員数」を大幅に伸ばしているクラブもありました。今シーズンからB1でプレーする「佐賀バルーナーズ」です。
2021年~2022年シーズン1試合あたりの平均入場者数が約620人だったところ、今年5月に九州で最大規模の「SAGAアリーナ」開業も追い風となり、連日4000人超えとなっています。

【佐賀バルーナーズ 広報 和嶋健太チーフ】
「数年前から始めているホームタウンでもある佐賀市内の地域貢献活動というところが、認知度向上の要因のひとつとして挙げられる」

佐賀バルーナーズも佐賀市と連携協定を結んでいます。佐賀市によりますと「ウイルス禍の佐賀市内をバルーナーズで元気に」と予算を確保していて、子育て中の母親を対象に選手が講師を務め、ストレッチや軽い運動を行うスポーツ教室を開催しているほか、ホームゲームのチケット全試合を500円割り引くなどしていて、今年度は、関連事業におよそ5300万円を計上しています。

【佐賀バルーナーズ 広報 和嶋健太チーフ】
「他のクラブにはないような規模でかなり支援していただいているところはチームの成長にかなり繋がっているかなと」

また佐賀市は、観客を市内の商店に取り込もうと1980万円の予算を確保し、地元商店と連携した事業を始めるということです。