■第19回世界陸上競技選手権大会 第1日(日本時間20日、ハンガリー・ブダペスト)

女子10000m決勝は日本から廣中璃梨佳(23、JP日本郵政グループ)と五島莉乃(25、資生堂)が出場。廣中が31分35秒12の今季自己最高をマークし7位入賞、五島は33分20秒38の20位だった。

前回、日本歴代2位のタイムをマークした廣中はスタート前に顔を何度も叩き、気合を入れた。最初の2000m、廣中は5番手あたりの上位でレースを展開。世界記録保持者のL.ギデイ(25、エチオピア)、東京五輪金メダリストのS.ハッサン(30、オランダ)は後方で様子を伺った。

5000mで先頭が16分23秒55とマラソン並みのスローペースでレースは進んだが、後半は徐々にペースが上がり、7000mを廣中は10番手で通過。残り4周で先頭集団が11人に絞られ終盤のスパートへ。

残り3周でハッサンと廣中は集団の一番後方。ラスト1周でハッサンがスパートをみせ先頭へ立ったが、ゴール直前で後ろから追い上げてきたG.ツェガイ(エチオピア)と並んだところでバランスを崩し、まさかの転倒。今季最高のタイムを持つツェガイが、今大会トラック種目最初の金メダルを獲得した。廣中は最後の力を振り絞り、7着でフィニッシュ。祈るように掲示板を見つめ、順位が表示されると両手をあげて喜んだ。五島は20位。エチオピア勢が表彰台を独占した。


レース後、廣中は「世界陸上に挑戦できたこと、スタートラインに笑顔で立てたことが自分の中で大きな一歩となりましたし、ここで入賞できたので(27日の)5000mもチャレンジする気持ちで頑張って行きたいです」と次戦23日の5000mに意欲を見せた。

【女子10000m結果】
金メダル G.ツェガイ(エチオピア)31分27秒18
銀メダル L.ギデイ(エチオピア)31分28秒16
銅メダル E.タイエ(エチオピア)31分28秒31
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7位 廣中璃梨佳 31分35秒12
20位 五島莉乃 33分20秒38