魚市場で安く取り引きされる低利用魚や水揚げ前に大半が廃棄される未利用魚の需要拡大に向けた勉強会が宮城県石巻市で開かれました。大学の研究者が、魚の成分の分析結果から、どのような利用が可能か提案しました。

勉強会には、企業や漁業関係者らおよそ40人が出席しました。石巻専修大学の鈴木英勝准教授は、三陸沖でとれるカナガシラやナガツカといった低利用魚とアカドンコなどの未利用魚、合わせて9種類の成分の分析結果を示しました。

このうちカナガシラは、頭が大きくて食べる部分が少なく、キロ当たり40円以下で取り引きされる白身魚です。鈴木准教授は、栄養価が高いので、刺し身や天ぷらのほか、サプリメントとしての利用を薦めました。

石巻専修大学理工学部 鈴木英勝准教授:
「皮のところにヒドロキシプロリンという物質がある。コラーゲンの一部で、これを分析すると100グラム中1.73グラムある。例えるならウナギと同じぐらい」

食品問屋の担当者:
「SDGsの観点からも食品ロスは重要なポイント。有効活用をすることによって国内自給率も上がればなと思う」

今回初めて勉強会を開いた石巻専修大学では、今後の新商品の開発に役立ててもらいたいとしています。