台風接近の中で阿波おどり“強行” 開催をどう判断?

徳島市の内藤市長が阿波おどりを運営する実行委員会側に対して中止を要請しましたが、“開催可否を決める権限は実行委員会”ということで、実行委員会は午後1時、緊急会合を開きました。

【判断基準】雨天:決行、豪雨:中止→“明確な判断基準はなし”
委員16人が多数決を実施、▼決行:9票、▼中止:7票で決行という判断となりました。
ある実行委員は、「どうしようかという空気感はあったが、警報は出ていないので、予定通り実施することに」と話しています。
午後1時に緊急会合をして「決行」を決めましたが、午後9時に暴風警報が発令されたと。この実行委員が言うには、“どんな雨でも途中で中止した前例はない”そうです。
井上貴博キャスター:
やはり、徳島市の要請というのは重いですし、「前例がない」と言っても、前例がないことがいま、気象現象として起きている。そこをどう見るのか、ということだと思いますが。この“議論の過程を公開する”のが大切なのかな、と一つ感じています。
例えば計画運休でも今は、議論の過程がなく「計画運休になりました」と発表される状況ですが、やはりJRが止まっていて私鉄が走ってる。どういうリスク評価したのか、という議論の過程を公開することで、少し納得感に繋がるというか、「なぜこの決定をしたんですか」というところの情報公開ってのは大変重要だと思いますね。
弁護士 萩谷麻衣子さん:
重要ですね。「多数決で決めた」と言ってますが、議事録でどういう発言があって決まったのか。ただ、それをしたとしても結果として大きな事故が起こらなかったのはよかったですが、警報が発令するような、「高齢者は逃げてください」という状態が生じているような状況で決行するというのは、天候の素人が集まって多数決で決めるっていうのは、中止すべきだったんじゃないのかな、と思うんですね。
4年ぶりの本格開催とか、地元の人が観客も期待して、踊り手も踊りを披露したい、桟敷席も高い費用で売っていて赤字を出せない、とか、いろんな事情があったと思いますが、決行はちょっと首をひねりますね。
小笠原キャスター:
最終的にはですね翌日15日の最終日は、実行委員会もさすがに、ということで中止にし、現在、有料観客席などのチケットは払い戻しを行っている状況だということで、最終日は中止になったということでした。
井上キャスター:
何か起きたときに「どう責任を取るか」、「誰が責任を取るか」ということも含めてなんでしょうね。