東日本大震災の後、被災地では、がれきの中から写真など多くの思い出の品が探し出されました。しかし、持ち主が見つからない物が多く宮城県南三陸町では16日、およそ11万枚の写真が町内の寺で「お焚き上げ」されました。

どこかでけじめも・・・」

南三陸町の大雄寺。この寺に保管されていた多くの写真があります。

お遊戯会で楽しそうに演じる子ども。結婚式での幸せそうな新郎新婦。

その数はおよそ11万枚に上ります。

16日は、寺に町の関係者が集まり、これらの写真を「お焚き上げ」して供養しました。

震災後、町では、がれきの中からおよそ13万枚の写真がボランティアなどによって探し出されました。町はこれまで巡回展示を行うなどして返却を進めてきましたが持ち主の手に戻ったのは2割弱のおよそ2万2000枚。時間が経ち写真の劣化も進んでいるとして、震災から13回忌となるお盆を機に焼却して処分することにしました。

佐藤仁南三陸町長:
「お焚き上げすることは、自分自身としてもつらいものがありますが、しかしながらどこかでけじめもつけなければならない一面もあるので、町民みなさんにもご理解いただきたい」

見つかった写真はデータ化されていて、町の社会福祉協議会のパソコンで閲覧可能です。持ち主が見つかった場合はプリントして提供するということです。

県内の被災自治体で、見つかった写真は今、どうなっているのでしょうか?