新潟県十日町市の美術館の作品2つが修学旅行中の中学生に壊された問題。作家の1人、クワクボリョウタさんがコメントを発表し「作品を修復し、生徒たちや芸術を愛する人々に悪い爪痕を残さないよう最善を尽くしたい」と思いを明かしました。

大地の芸術祭実行委員会などによりますと、この問題は4月に十日町市の美術館を修学旅行で訪れていた新潟市内の中学校の生徒が鑑賞中に2つの作品を破壊。教諭から美術館に「生徒が作品を踏んだようだ」と報告があったといいます。

壊された作品の一つ「LOST#6」の作者・クワクボリョウタさんはコメントを発表し、こんな思いを明かしました。

「誰でも若いうちはちょっとした失敗をするもので、今回結果だけ見れば一線を越えていたかもしれませんが、それでも誰かに怪我を負わせたわけではありません」

その上で、クワクボさんは「生徒たちが内なる不満や怒りを違った形で表現できるよう支えることが重要だ」と訴えました。そして、損傷が激しく、現在、公開が停止されている「LOST#6」について今後修復し、再生する意向を明かしました。

「自分は、修復を通じて、この事件が彼らや彼らのコミュニティ、そして芸術を愛する人々に悪い爪痕を残さないよう、最善を尽くしたいと思います」

十日町市は作者やディレクターが修復し、再生可能と判断すれば、再公開を相談したいとしています。