19日に開幕する世界陸上ブダペストで日本史上初の3連覇を狙う男子20km競歩の山西利和(27、愛知製鋼)、女子走幅跳代表の秦澄美鈴(27、シバタ工業)ら、フランス・パリで直前合宿を行っていた選手たちが15日、決戦の地・ブダペストに到着した。

2019年ドーハ大会、2022年オレゴン大会で金メダルの山西は「2回勝っているが、このレース1本勝つことには変わりないので、今まで通り変わらずに向かっていけたら」と冷静だ。「(自分が)中心となっていくと思うので、出るところは出て、周りの選手を振り落としていくようなレースが出来れば。金メダルを目指して頑張りたいと思います」。日本陸上競技界初の偉業達成へ、意気込んだ。

7月に、日本記録を17年ぶりに11cm更新した走幅跳の秦は「やることは変わらないのでそこに対する安心も不安もない。ちょうど良い状態なのかなと思います」。前回大会は20位で予選敗退。「決勝に進出して決勝の舞台で自分の跳躍が出来るように頑張りたい」と話し、2001年エドモントン大会の池田久美子以来、2人目となる決勝進出を狙う。

その他、女子1500mと5000mの田中希実(23、New Balance)、男子100mと4×100mリレーへの出場が予想される柳田大輝(20、東洋大)、男子400mの佐藤拳太郎(28、富士通)も現地入りした。

また、女子100mの女王、S.A フレイザー・プライス(36、ジャマイカ)も夫・ジェイソンさんと、息子ザイオンくんとともに空港に姿を現した。
“世界一速いママ”が世界陸上で初めて金メダルを獲得したのは2009年ベルリン大会。出産を経て、これまで10個の金メダル(100m5個、200m1個、リレー4個)を手にしている。

大会ごとに違う髪型・髪色で登場することでもおなじみで、この日は黒髪にパーマ、ジャマイカカラーのネイルで登場。オレゴンでは「大会ごと」どころか「毎日」違うド派手な髪色で登場し、世界を沸かせた。