新潟県十日町市で開催されている『大地の芸術祭』の作品2つが、修学旅行で訪れていた新潟市の中学生に壊されていた問題。作家の1人であるクワクボリョウタ氏に対し、BSN新潟放送は取材を申し込んでいましたが、クワクボリョウタ氏は9日、SNSを通じてコメントを寄せました。
クワクボリョウタ氏は「誰でも若いうちはちょっとした失敗をするもので、今回結果だけ見れば一線を越えていたかもしれませんが、それでも誰かに怪我を負わせたわけではありません」と、中学生を気づかった上で、「確かに作品は完全に破壊されましたが、 物は物です。 どれも修理や再生が可能なようです。 しかも、作者はまだ生きていて作品を修復する気力も体力もあります」と、作品の修復に意欲を示しています。
中学生に壊された作品は、クワクボリョウタ氏の「LOST#6」です。鉄道模型から放たれた光が織物器具に当たり、その影を壁に投影する作品です。作品が展示されていたのは越後妻有里山現代美術館「MonET」で、美術館側は警察に被害届を提出しています。
※以下はクワクボリョウタ氏のコメントです。
まず、このような状況に僕が平気でいられるのは、多くの人が作品を愛してくれていることを知ったからです。支えてくれている皆さんに感謝しています。
暗い展示室で何が起こったのか、 どうして生徒たちがこんなことをするようになったのか、自分はまだすべてを理解しているわけではありません。 まだ中学生ですから、これからの発言や対応には注意深くありたいと思っています。 考えてみれば、誰でも若いうちはちょっとした失敗をするもので、今回結果だけ見れば一線を越えていたかもしれませんが、それでも誰かに怪我を負わせたわけではありません。 確かに作品は完全に破壊されましたが、 物は物です。 幸いこの作品に使われている素材は(その多くは現地の方に譲っていただいた織り機です) どれも修理や再生が可能なようです。 しかも、作者はまだ生きていて作品を修復する気力も体力もあります。 だから、物理的な面ではそれほど深刻な状況ではありません。
それよりも重要なのは、生徒たちが内なる不満や怒りや欲望をさまざまな違った形で表現できるように支えることです。これはアーティストの力ではどうにもならない。大人や学校、友だちや地域の人たちの協力が必要です。少なくとも自分は、修復を通じて、この事件が彼らや彼らのコミュニティ、そして芸術を愛する人々に悪い爪痕を残さないよう、最善を尽くしたいと思います。 良い夏休みを迎えましょう!
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