世界ランキングも重要に

前日会見に臨む小池選手(6月8日)

大会初日の男子100mは予選と準決勝だが、その記録が重要になる。2日目の決勝を有利に戦う意味もあるが、世界ランキングを上昇させることもできるからだ。

世界陸連が決める世界陸上の出場資格は、参加標準記録突破者と世界ランキングの上位者である。その出場資格を有する選手の中から、日本陸連が代表を1種目3人まで選ぶことができる。世界ランキングの何位までが出場資格を得られるかは、参加標準記録突破者の人数次第だが、参加標準記録突破者と世界ランキング上位者のリストが世界陸連ホームページにRoad to Oregon 2022として掲載されている。1国3人までのカウントで順位づけがされているリストだ。

6月8日現在、桐生が39番目で、小池が61番目。男子100mの出場枠人数は48人。順位は変動するので油断はできないが、このままいけば桐生は出場資格を得られる。桐生以外の日本選手は標準記録を破るか、世界ランキングを上げていかないと出場資格を得られない。

小池が前日会見で「明後日(大会2日目)が雨の予報なので、明日の予選、準決勝で良いコンディションを作って記録を狙います」と話した。標準記録を破るという意味だったが、10秒10を切っていけばランキングも上がっていく。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)