あす(15日)で終戦から78年です。
戦争体験の継承が課題となる中未だ自らの被害認定さえ叶わない人達がいます。『被爆体験者』
残された最大の被爆者問題とも言われる問題の現在地です。

広島と長崎──
2つの被爆地に いま大きな格差が生まれています。

『被爆体験者』

2002年に国が長崎原爆だけに作った制度です。

爆心地から半径12キロのうち、被爆地に指定されていない地域にいた約5千人がこう呼ばれており、被爆者への認定を求め続けています。

被爆体験者 岩永 千代子さん(87):
「“原爆の病気”やけんねって言って亡くなった人の思いが伝わりますか?」

米軍の計測ゾンデは未指定地域に落下

行政区分を元に指定された東西7キロ・南北12キロの被爆地域。
「せめて半径12キロの同心円に是正して欲しい」との声を受け作り出されたのが『被爆体験者』です。

『放射能の影響はない』とされ、原爆に起因する『精神疾患』に医療費が助成されています。

被爆体験者 鶴 武さん(86)
「情けなかですよ。病気も今まで相当してきました」

爆心地から8・3キロ被爆体験者区域の間の瀬地区にいた鶴 武さんです。
間の瀬では多くの住民が「原爆の後、黒い雨を浴び健康影響が出た」と訴えてきました。