白壁記者:
「五島市の福江港です。雨は今朝、パラパラ降った程度で、その後、全く降っていません。
風については、お昼ごろから次第に強くなっていますが、波はそれほど立っていません。
台風6号、このまま予想進路を辿れば、9日から10日にかけて五島の西を通るということで、福江港発の客船は早いものでは今朝から、遅いものでも昼頃からあすの最終便まで全便欠航が決まり、多くの船は風の影響を受けない安全な場所へ退避しています。
また、市内のスーパーマーケットでは、2リットル入りのミネラルウォーターを10本ほど買い込む方や、パンなど日持ちする食品を多めに購入する市民の姿も見られました。
五島市では台風に備えて着々と準備が進められています」

線状降水帯発生のおそれも

台風6号は9日夕方以降、長崎県内に最も接近する見込みで、気象庁は九州北部で9日夜から10日午前中にかけて線状降水帯が発生する可能性があると発表しました。

台風6号は8日午後5時現在、鹿児島県屋久島の南の海上にあって、ゆっくりとした速さで北北西へ進んでいます。
中心気圧は970ヘクトパスカルで、9日夕方から10日午前中にかけて長崎県内に最も接近する見込みです。

9日夕方までに予想される24時間降水量は、五島で250ミリなどとなっていて、気象庁は「九州北部で8日夜から10日午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある」と発表しました。

漁業者が船を係留 9日は交通機関に大きな影響

台風の接近に備えて、五島市では8日朝、船を係留する漁業者の姿が見られました。

漁業者:
「いまのコースやったら、まとも(に影響を受ける)もんね五島は。みんな、こういう台風は初めてやけん」

台風の影響で、9日の長崎県本土と離島を結ぶ海の便は、ほとんど終日欠航となっています。

またJR九州は、9日西九州新幹線の運転を午前9時台を最後に見合わせるほか、在来線の一部も始発から終日運転を見合わせることにしています。

長崎市を走る路面電車も9日、始発からの終日運休が決まっています。

長崎市と五島には暴風警報が発表されていて、気象台は暴風への厳重な警戒と、うねりを伴った高波や土砂災害などへの警戒を呼びかけています。