ウクライナの和平実現に向け、サウジアラビアで開かれた会議について、ロシア外務省報道官は「ロシアが参加しない会議には何の意味もない」と批判しました。

ロシア外務省のザハロワ報道官は7日、サウジアラビアでの会議はウクライナとG7が主導したものだと指摘し、「ロシアが参加せず、ロシアの国益も考慮されない会議には何の意味もない」と批判しました。

真剣な提案があればロシアは協議に応じる用意があるとしながらも、「ウクライナが戦闘行為を停止し、欧米がウクライナへの武器供与を止めることが前提だ」と主張しました。

また、ウクライナの中立化や非軍事化が求められるとしたほか、「新たにロシアとなった地域の領土的な現実を認めなければならない」と述べました。ロシアが一方的に併合したウクライナの4つの州をロシア領と認めることが必要だとの考えを示したものとみられます。

サウジアラビアで開かれたウクライナの和平実現に向けた会議には、欧米や日本、中国などおよそ40か国の政府高官らが出席し、参加したウクライナは「非常に生産的だった」と成果を強調しています。

こうした中、ロシア外務省は7日、ラブロフ外相と中国の外相に復帰した王毅政治局員が電話会談を行い、「西側諸国の両国に対する対決的な外交姿勢への不快感で一致した」と発表しました。ウクライナ情勢についても協議したとしていて、サウジアラビアでの会議の内容について意見を交わした可能性もあります。