日本を訪れているイランのアブドラヒアン外相は、ウクライナ侵攻を続けるロシアに兵器を供与しているとの指摘を否定したうえで、「情勢を不安定にしているのは欧米諸国だ」と主張しました。
イラン アブドラヒアン外相
「イランはこれまで一度もロシアにドローンや他の兵器を供与したことはありません」
アブドラヒアン外相はロシアがイラン製ドローンをウクライナへの攻撃に使用していると指摘されていることについて、「いかなる国にも供与していない」と否定しました。
その上で、「欧米によるウクライナへの兵器の供与が情勢を不安定にし、一層の殺りくや破壊をもたらしている」と強調しました。
また去年、髪を覆うスカーフ・ヒジャブの着用を巡って拘束された女性の死亡をきっかけに全土に広がったデモについては、「行政への批判や反対があるのは当然」としつつ、「西側がインターネットなどを使って騒動を拡大させようとした」と主張しました。
イラン アブドラヒアン外相
「残念なことに“人権問題”は西側諸国が使うツールになっています」
また、再建に向けた協議が続くイラン核合意に関連して、6月にニューヨークタイムズが「イランがウラン濃縮を核兵器への転用が可能な90%には及ばない60%に留め、そのかわりにアメリカは経済制裁を強化したり新たな国連決議を模索したりしない」という非公式な合意をアメリカが提案していると報じたことについて、「目的はすべての当事国が完全に合意に復帰することだ」として、不完全な合意は目指していないと述べました。
また、3月のサウジアラビアとの国交回復で中国が果たした役割について聞かれた際には、協議はもともとイラクとオマーンによる仲介で進んでいたものだと説明、「最近、中国も一役買うようになった」として、中国の役割は限定的だったとの認識を示しました。
サウジアラビアとの国交回復では、両国の代理戦争の面もあるイエメン内戦の停戦につながるかが注目されていますが、アブドラヒアン外相は「サウジアラビアとの間でこの数週間でも重要な進展があった」と両国関係について述べるに留まりました。
アブドラヒアン外相は、さきほど林外務大臣との会談を終え、このあと岸田総理を表敬訪問する予定です。
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