「支えてくれた人達のためにも」
岸孝之投手:
「ここまでやれるとは思っていなかったんで、100勝した時も同じ感覚ですよ。『この自分が?』という感覚でした。僕もちょいちょい怪我したり、いろんな大勢の人に迷惑かけたり、お世話になったりしてきたので、そういう感謝の気持ちも込めて、節目の150勝というのは達成したいなという気持ちが凄く強くなってきた。自分のためというのもありますけど、それよりもそっちの支えてくれた家族だったり、そういういろんな方のためにもという気持ちが強かったですね」

野球の神様は、時にもったいぶる。「支えてくれた人達のためにも」そんな思いに反して150勝目はなかなか訪れませんでした。
去年9月28日、150勝まで「あと1つ」として臨んだ西武戦、岸投手にとってはシーズン最後の登板。
実況:
「投げました!空振り三振!外チェンジアップでした」
この試合で好投した岸は、8回を投げ切り最少失点に抑えます。ところが、打線の援護がなく0対1で敗れ記録達成は翌シーズンに、持ち越しとなってしまいました。
今年に入ってもなかなか勝ち星に恵まれませんでした。4月9日のシーズン初登板ではロッテ打線に打ち込まれ2回で6失点降板。その後2試合続けて勝利投手の権利を得ながら、後続のリリーフ陣が打たれる状況が続き、150勝目はお預けとなります。