第二次世界大戦の反省から平和主義の立場を貫いてきたドイツ。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻で一変し、「殺傷兵器の支援」や「軍事費の増額」といった「時代の大転換」を迫られました。日本と同じ加害国でもあるドイツの市民は、どのように受け止めているのでしょうか。学校では「加害の歴史」を踏まえ生徒が議論を行っていました。

小川 彩佳キャスター:
第二次世界大戦中、ナチスドイツの軍隊によって支配された地域を見ると、ナチスドイツがヨーロッパの大部分を侵略した上、ユダヤ人の大量虐殺まで行ったことが分かります。その反省から、ドイツは平和主義を貫き、軍事支援に慎重な立場をとってきました。

山本 恵里伽キャスター:
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻で一変し、殺傷兵器の支援や軍事費の増額といった時代の大転換を迫られました。日本と同じ加害国でもあるドイツの市民はどのように受け止めているのでしょうか?

ウクライナに武器供与 ドイツの「大転換」 生徒がうめる「つまずき石」

ドイツ・ハンブルクにある歩道に埋め込まれる敷石。表面の金属製プレートには、犠牲者の名前や亡くなった場所などが刻み込まれています。

ドイツの高校に相当するこちらのギムナジウムでは、ナチス・ドイツに殺害された人たちを追悼する「つまずきの石」が設置されました。

日本の高校1年にあたる ハナさん
「1943年1月30日にマグダ・テューライさんは秘密警察に拘束されました」

「つまずきの石」は、90年代から始まったプロジェクトで、これまでにドイツを中心に10万個以上が設置されてきました。

ハナさんら現役の生徒は卒業生の名簿などの情報をもとに、この学校に通っていた9人の犠牲者を割り出しました。

ハナさん
「つまずきの石は、私たちドイツ人が犠牲者を追悼する良い機会だと思います。犯罪を起こしたのは私たちの先祖、ドイツ人であることを知ることが大切です」

将来は歴史を次世代に伝える仕事に就きたいと考えているハナさん。

ロシアの侵攻を受けたウクライナに対して、積極的に軍事支援を行う方針に転換した今のドイツ政府に懸念を抱いています。

ハナさん
「ドイツは他国の戦争に関与すべきではありません。ドイツには他の国とは異なり、過去の歴史があるからです」