ジャニーズ性加害問題をめぐり、国連人権理事会の専門家が4日、記者会見し、「タレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという深く憂慮すべき疑惑」と説明。被害を訴える当事者らは「35年かかった」と涙し、「ようやく明るみに出た」と語りました。
国連「数百人が性的搾取」ジャニーズ性加害問題

石丸志門副代表
「やったぞ。やったぞ。35年かかったな。」
涙を流し、喜びを分かち合った元ジャニーズ所属タレントで、性被害を訴える「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のメンバー。
彼らが見ていたのは、国連の人権理事会の専門家による会見でした。

国連人権理事会専門家 イェオ パントン氏
「ジャニーズ事務所のタレントが絡むセクシャルハラスメント被害者との面談では、タレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」
性被害を訴える当事者や、関係者などへの聞き取りから「数百人が巻き込まれた」と説明したという専門家。
さらに、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長と面会したのかと問われると…

国連人権理事会専門家 オラウィ氏
「私たちはジャニーズ事務所の代表と会った。これ以上の情報提供はできない」
その上で、ジャニーズ事務所が設置した外部の専門家による“再発防止特別チーム”の調査に懸念を示しました。

国連人権理事会専門家 イェオ パントン氏
「ジャニーズ事務所の特別チームによる調査については、透明性と正当性に疑問が残っている」
また専門家は、この問題を報道してこなかった“メディアの責任”についても「不祥事のもみ消しに加担したと伝えられている」などと言及しました。
国連側の会見終了後、「当事者の会」のメンバー7人は同じ会場で会見しました。

ジャニーズ性加害問題当事者の会 石丸志門 副代表
「性加害問題が、(国連側により)認定されたと思います。“人類史上最悪の性虐待事件”これがようやく明るみに出た」

ジャニーズ性加害問題当事者の会 二本樹顕理さん
「(国連側の会見を受け)国際的な評価がジャニーズ事務所に対して下ったと感じております」
8月1日に、専門家の聞き取りを受けた元ジャニーズJr.橋田康さんは取材に対し、次のように話しました。

元ジャニーズJr.橋田康さん
「ジャニーズ事務所のみならず芸能界、日本の芸能界の仕組みというか、どうしてそういうことが起きる状況になったのか。断ることのリスクだったりとかはあるんじゃないかという話になった」
「法整備の部分に関しても、自分自身が署名活動だったり動いていることもお伝えして(国連側の)“しっかりそこに関しては目を向けたいと思っています”ということを感じた」