ハイヒールを履いて歩いてみたい

原爆によって失ったものの多さが、松谷さんに裁判で国と闘う決意をさせました。

松谷英子さん(当時46歳):「高い靴も履いて歩いてみたいし」
記者:「ハイヒールですか?」
松谷英子さん(当時46歳):「はい。結婚もできない体になってしまいましたのでね」

宮崎香蓮さん:「心細かったり、不安みたいなものは?」

松谷英子さん:
「もうね、心細さよりもね、もうどうしても原爆のためにこういう体になったのを認めてほしいと、それ一本でしたね」
宮崎香蓮さん:「強かった」

裁判は一審から最高裁まで全て松谷さんが勝訴。

12年にも及んだ裁判を支援した人は9千人にのぼり、公正な判決を求める署名は100万筆を超えました。

松谷英子さん:
「ほんと全国の皆さんのご支援のお陰。それはもう今でも感謝してます」