施設運営に“影響がある”6割以上

JNNが全国に15ある国立博物館と美術館にアンケートを行ったところ、高騰する光熱費によって、施設の運営に「影響がある」と答えた施設は6割以上に上りました。

このうち文化財の保管や収集などにも「影響がある」と答えた施設も、全体の2割に上っています。国の担当者はこうした現状に理解を示しつつも…

文化庁の担当者 
「コロナで減った入場者数も戻ってきていますし、国としては必要だと判断した場合には措置をしていきたい」

高騰する光熱費の捻出に国立科学博物館では日々、頭を悩ませています。
  
Q.入場料を上げる考えは?

国立科学博物館 篠田謙一 館長
「それは1つの視野には当然入るが、来られる方は親子連れであったり、1番子育てでお金がかかる人たち。だからそういう人たちに直撃する形の値上げは、すごく辛い

国立科学博物館では、光熱費の高騰に伴う入館料の値上げは行っていません
ただ、この状況が続くと将来的に文化財の収集さえできなくなり、国の研究基盤に影響を及ぼす可能性もあると訴えます。

国立科学博物館 篠田謙一 館長
「この時期にきちんと物を集めておかないと、あのとき何が起こったんだろうということが後で検証できなくなる。科学博物館の問題というよりは、自然史の標本をどう扱っていくのかという問題