岡山市東区に、「潮が満ちると海に浸かる珍しい神社」があります。亀の姿に見える石を祀った「亀岩神社」です。きのう8月1日に、夏祭りが開かれました。囃子を演奏しながら巡航する船も出て、海には幻想的な光景が広がりました。

「シャギリの演奏」

(地域の人)
「なんとも言えん気持ちですね。4年ぶりに見るから余計嬉しいですね」

「シャギリ」と呼ばれる囃子が夜の海に響きます。4年ぶりに復活した亀岩まつりです。

岡山市東区水門町です。

瀬戸内海に面した水門湾に佇むのが、亀岩神社です。

満潮時は海水に浸かる珍しい神社で、神武天皇の水先案内をしたとされる亀が祀られています。

(提灯に火を入れる地域の人)「ついた。はい、オッケー」

(地域の人)
「4年ぶりか楽しみです」
「久しぶり。でも地元の者が集まってできることが、うれしいことだなあ」

江戸時代から伝わるという、亀岩まつり。

旧暦の6月15日、満月の夜に船で「シャギリ」を演奏しながら、五穀豊穣を祈願します。

地域の住民総出で、船に提灯を飾り付けます。

(地域の人)「汗だくです」

午後8時過ぎ。シャギリ船と呼ばれる2隻の船が、水門湾を走り始めました。

船ではおよそ30人が、笛や太鼓などでシャギリを奏で、神社の周りをゆっくりと巡ります。

「シャギリの音」

訪れた人は、久々に見る幻想的な光景を楽しんでいました。

(訪れた人)「情緒のある雰囲気で最高ですね」

「黄色できれいだった。シャギリができとった」

「地元なんですよ、姉妹で船に乗ってたんです、ちっちゃい頃。だからすごく懐かしいなと思って。ずっとあってほしいお祭りだなあと」

待ち望んだ伝統の祭り。夏の海に広がるシャギリの音色です。