説明ないまま見積書を持って「ここが悪い」

指摘された“不具合”の多くは、足回りのジョイント部分を保護するブーツと呼ばれるゴム製のパーツで、交換費用として3万~3万5000円ほどの見積書が詳しい説明もないまま渡されていたということです。

「通常だとオイル交換という他の作業で来ている客なので、もしそこが悪いのであればお客さんを呼んで『ここが悪いのでこういう見積もりを作りました』というふうにご案内するのが普通だが、ただ見積もりだけを持って『ここが悪いです』と」

客から相談を受け、男性が車を調べると、見積もりした箇所は全く悪くないことが判明。いずれの車も修理の必要はありませんでした。

こうした修理の働きかけはビッグモーターの愛媛県内3つの店舗で行われていたということです。

「3つとも同じような手口でやられて、会社組織全体としてマニュアル化していたとしか思えない」

この他、車検でも修理費が水増しされた疑いのあるケースが見られたということです。

「業界全体の信頼にかなり影響を及ぼすし、実際、今回の報道を受けてSNSなどを見ても、これだから車屋は信用できないという意見が散見されるので、われわれ小さな業者にとっては特にしんどいと思う」

これらの疑惑について、ビッグモーター本社はあいテレビの取材に対し「詳細をお知らせいただき、ありがとうございます。現在、事実関係を調査しております」と回答しました。

愛媛県の消費生活センターには、ビッグモーターに関する相談が昨年度までの5年間で59件寄せられていて、今年度も少なくとも6件の相談があったということです。