クーデターが起きた西アフリカ・ニジェールの首都では、過激化したデモ隊の一部が旧宗主国であるフランスの大使館に火をつけるなど、混乱が広がっています。

クーデターが起きた西アフリカのニジェールでは30日、軍事政権を支持する数千人のデモ隊が首都ニアメーの広場を埋め尽くしました。その抗議の矛先は…

「フランスを打ち負かせ!」

旧宗主国のフランスです。

デモ参加者たちは、かつての宗主国で今も強い影響力を持つフランスへの反感を高めていて、30日は大使館に火をつけるなど、混乱が広がりました。

さらに、デモ隊の中にはロシア国旗を掲げる人々が。“ロシア万歳”と書かれたものも。

デモ参加者
「必要なのは対等な関係を築けるパートナーで、西側だけが利益を得るような関係は要らない」

フランスや西側諸国への不信感が強まる中、対抗軸としてのロシアへの支持が広がっているとみられています。

隣国のマリやブルキナファソがクーデター後にロシアとの関係を深めた経緯もあり、AP通信によりますと、フランスのマクロン大統領は「地域全体にとって非常に危険だ」と述べるなどしていて、警戒感を強めています。