川に潜む危険「隠れため池」

斉藤さんら水難事故に詳しい専門家が「隠れため池」と呼んでいる川の構造があります。

水難学会・斎藤秀俊理事
「下流に可動堰(かどうぜき)が設置されている河川があり、水門が開いている時、川の水の流れは普段とほとんど変わりませんが、閉じると上流の方に水が溜まります」

斉藤理事によりますと、福岡県で児童3人が亡くなった水難事故は可動堰が閉じられ水が溜まり、およそ1.4メートルまで水かさが増していたということです。

水難学会・斎藤秀俊理事
「女の子たちは前日も現地で遊んでいて、その時は可動堰の水門が開いていて水位が低かった。その時のイメージがあって川に入った可能性があります。子どもには判断するのが難しいと思います。近所で大人に話を聞いた時に『きょうはなんか水位が高いねと思った』ぐらいの認識で、可動堰があることを知りませんでした」

斉藤理事は河川では子どもだけで遊ぶことは絶対にやめて、必ず大人が同行すべきと強調します。

水難学会・斎藤秀俊理事
川の中で遊ぶ場所は膝下の水深よりも浅い所。一番重要なのは大人と一緒に水の中に入り、深さを確認しながら遊ぶ場所を決めるということ。急に深くなり足を取られ焦って足をばたばたさせ、砂利が崩れていくというパターンは多いので、そうならないためにも、アドバイスは守ってほしいと思います」